にほんごを たのしく はなしましょう

ほしがおか日本語教室立ち上げ顛末記

ほしがおか日本語教室 立ち上げ顛末記

                    (ほしがおか日本語教室: I 記)

わたしたちの教室は、今年 (2013年)4月に星が丘コミュニティセンター内の一室で誕生しました。

クラスは入門初級Ⅰ初級Ⅱの3クラスで、現在7名の学習者を11名で指導しています。

できたばかりで試行錯誤の連続ですが、スタッフの熱意と、学習者の意欲にあふれた、明るく楽しい授業風景が展開されています。



教室立ち上げのきっかけ


教室の立ち上げに加わったのは、日本語教師養成講座で学んだ同期のメンバーです。

講座を修了した後も、半数を越す仲間が定期的に集まり、日本語ボランティアをしている仲間との情報交換や、講師を招いての日本語指導の勉強会など、日本語教育に関する活動を精力的に続けていました。

しかし、一方では、せっかく習得した知識や教授法を生かす場が少ない現実に、やや失望していたことも確かです。そんなある日の定例会で「いっそのこと、自分たちの教室を作っちゃえばいいのよ!」という、思いがけない発言が飛び出しました。

その時は雲をつかむような話に思えたのですが、 もともと意欲に満ちた面々のことです。結局、これがきっかけとなって、日本語教室立ち上げの機運が高まり、定例会を挙げて開設準備に取りかかることとなりました。



開設場所の設定


一番初めに決めたのは、教室を開く場所です。

どの地域に外国人が多いか、既存の日本語教室はどこにどれくらいあるか、学習者のニーズはどうかなど、細かく調べる必要がありました。

方々を探している最中、星が丘に住む仲間達から朗報が入りました。彼女たちの居住区域のコミュニティセンターが利用できるらしいというのです。

利用料や設備、地の利などからして、まさに理想的な施設で、迷わず決定しました。



教室運営の準備


学習指導を含め、教室運営に参加できるスタッフは12名で、星が丘在住者が核となり、周辺を他のスタッフが分担する体制をとりました。

全員で協力して順次以下のような準備も進めました。

・当面の運営資金 ― スタッフと他の修了生たちからのカンパ

・消耗品、備品類 ― 可能な限り持ち寄りで

・教科書の選定  ― 「いっぽ にほんご さんぽ」(レベルやイラストの多さ、
          フリガナのローマ字使用、
          全体的に見ての使いやすさなどから)

・その他の準備  ― シラバス、
          教材(絵カード、文字カード等)の作成、
          クラス分けインタビューテストや記述テスト、
          その他事務書類

・学習者の募集 ― ホームページとチラシ



開設日を迎えて


半年余の準備期間を経て、今年4月2日、無事開設日を迎えることができました。

果たして何人 来てくれるだろう?

スタッフ全員ドキドキしながら学習者の来訪を待ちました。

結局その日の来訪者は3名(タイ、中国、パキスタン)で、そのうちの1名は小さな子どもさんがいるため保留とし、「入門」1名、「初級Ⅰ」1名のスタートとなりました。

日本語を学びたいのに小さな子どもがいて教室に入れない、こんな外国人が他にも大勢いるのかもしれません。

このことは、いずれ考える必要のある問題かと思われます。



教室の現況 (2013-7-1 時点)


2名でスタートした教室も、その後の2ヶ月半で7名(タイ、中国2、メキシコ、カナダ、オランダ、アメリカ)となりました。

開設以来不在だった初級Ⅱクラスにも6月半ばに1名が入りました。まずまずのすべりだしといえるのではないでしょうか。

学習指導の方は、学習者のレベルの差に配慮し、入門クラスを2つに分けていますが、学びたい人がいつでも入れる教室では、このレベルの差に対しての工夫が、今ひとつ必要のように思えます。

通常の授業以外には、課外活動(『わくわくデー』)も行っています。

5月は交通機関の乗り降り、買い物の仕方などの指導を課題として、日泰寺の縁日へ行きました。

7月には室内で書道の体験と交流タイムを設け、日頃接する機会の少ないスタッフや学習者同士に交流の機会を持っていただくことを予定しています---8月 追記:予定通り実施されました---。



ふりかえって思うこと


初めは、学習者に少しおどおどしながら接していたスタッフも、授業を進めるうちに生き生きとしてきて、しかも、笑顔で相手の気持ちに寄り添う姿勢に変わってきました。

学習者の学ぶ意欲はスタッフの熱意を促し、指導する喜びを与えてくれます。

私たちは学習者に日本語を教授しながら、逆に自分が意識していない、自分の中のいいものが引き出され、育てられているようにも思えます。

ボランティア日本語教育は、この教える側と学ぶ側の “育てあい” が基盤となって学習効果が増し、また、異文化の交流にも大いに貢献するものだということを実感できる3か月間でした。

私たちはこれからも “明るく楽しく元気よく” をモットーに頑張りますので、どうぞみなさん、温かく見守ってください!



教室の詳細はホームページに掲載しています。
どうぞご覧ください。

http://nirokukai.com/ 






2013-8-24 設置
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